大学入学共通テストの英語民間試験について

大学入試センターは,2020年から大学入試センター試験に代わって実施する「大学入学共通テスト」で,受験可能な英語の外部民間試験として,英検やTOEIC,TOEFLなど7団体(計8種類)の試験を認定しました。

従来のセンター試験では,「読む」「聞く」を評価する方式でしたが,今後は「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価する方式となります。

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認定された英語民間試験

認められたのは,

・「ケンブリッジ英語検定」(ケンブリッジ大学英語検定機構)

・「英検」(日本英語検定協会)

・「GTEC」(ベネッセコーポレーション)

・「IELTS」(ブリティッシュ・カウンシルなど)

・「TEAP」(日本英語検定協会)

・「TOEFL」(米ETS)

・「TOEIC」(国際ビジネスコミュニケーション協会)

以上の7種類で,いずれも4技能を測る試験です。

各試験の検定料や国内の年間受験者は以下のとおりです。

出典:日本経済新聞「共通テストの英語民間試験,7種認定 公平性など課題多く

一方で,国内最大の英語の民間試験である「英検」は,今の方式の「従来型」は認められませんでした。

今後は,大学入学共通テストに対応した「新型」の試験を開始し,1次試験の合格者のみがスピーキング試験(話す)を受験していましたが,今後は全受験生がスピーキング試験を受験することになります。

スピーキング(話す)についての重点が一層大きなものになっており,4技能の重要性を改めて認識することになりました。

民間試験の認定方法「CEFR(セファール)」とは

「CEFR(セファール)」とは,外国語のコミュニケーション能力を表す指標のことで,欧米を中心に広くつかわている国際標準規格です。

レベルについては,A1・A2・B1・B2・C1・C2と分けられており,A1が最低で、C2が最高レベルとなっています。

CEFRは,自分の英語力を正確に知っておくにはとても重要な指標となります。

海外でも英語力を客観的に評価することができますので,留学をしたい人や,留学先の基準のレベルを大まかに確認することができます。

CEFRの一覧は以下のとおりです。

英語民間試験の大学導入状況は?

大学入試を行う82国立大学のうち6大学では,大学入学共通テストでの英語の民間試験活用について,詳細が決まっていないことが2019年5月31日の文科省の発表でわかりました。

文科省は「受験生の立場に立った積極的な情報提供が必要だ」と述べており,速やかに決定し公表するように求めました。

活用方法が決まっていないのは山形,東京学芸,山梨,奈良教育,和歌山,宮崎の6大学でどの大学も,学内で多くの議論があり,集約しきれていない。というような大学のようです。

私立大学に関していえば,英語民間試験については既に続々と一般試験等で導入されています。

現時点で大学入学共通テストは約65%が導入予定ですが,その中でも,英語民間試験を活用するかについては,意見がわかれています。

2021年度(2020年1月)入試については,様子を見ながら今後導入をしていく大学が増えていくのでしょうか。

各私立大学の英語民間試験の導入状況

上智大学が学部の一般入試の一新することを発表しました。

特にこれまでは出願資格のみだった「TEAP」の得点を合否判定に全面的に導入していきます。

上智大学は国際化に非常に特化している大学として有名ですので,大学の特徴としてさらに4技能を身につけた受験生を獲得するのが目的のようです。

早稲田大学や明治大学でも,大学入学共通テストの導入,一部の学部での英語の民間試験(一般試験)の活用を行います。
慶應義塾大学は,2012年度入試からセンター試験の活用をやめており,大学入学共通テストについても利用しない方針を発表しました。

まだまだ情報が錯綜している中で,各大学の動向を注視していかなくてはいけません。

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英語民間試験の問題点

そもそも英語民間試験は,その目的と形式も異なります。

例えば,TOEFLは欧米の大学留学を目指す学生の力を測るもので,TOEICはビジネスに使える英語力を測るものです。

難易度や問題も一律ではありません。

4技能を測るための民間試験の導入の中でも大きな理由である「話す」力の測定についても,録音を判定するものから,面接官との対面で判定するものと様々です。

国際基準である「CEFR」の6段階評価に置き換えて判定をしますが,目的と形式も異なる基準に当てはめて,受験生を公平に判定できるか。という点が非常に問題視されています。

また,試験会場の確保についても不公平がでる可能性があります。

都心では受験可能回数が多く,地方では,受験できる回数が少なってしまう可能性もあります。

更に受験料の負担についても現状決定していませんので,家計の所得によっても差がでてきてしまう可能性があります。

英語を「話す」力は必要ではありますが,一方で、高校の授業が民間試験対策一辺倒になることも懸念されています。

これがグローバル社会に通用する人材の育成のために必要なのかもしれませんが,導入を検討するうえで,これらの問題が残っていることは知っておく必要があります。

いくつかの問題点があるうえで,東京大学は、民間試験の結果を合否判定には使用しない方針を示しました。

東京大学は,2018年4月27日大学入試センター試験に替わって始まる「大学入学共通テスト」にて,英語民間試験を入試の合否判定に使う方向で検討を始めたことを明らかにしました。詳細は以下の記事をご覧ください。

今後このような大学が増えてくるのでしょうか。

どちらにせよ、今後は4技能を評価するテストに移行する方針ではありますので,受験生の皆さんは,この点に注意して日々の勉強を頑張ってください。

まとめ

大学入学共通テストの導入が発表され,英語民間試験の導入についても慌ただしくなってきました。

希望する大学・学部の中で,英語民間試験が必須条件だったり,まったく無関係で大学独自の試験問題だったりと,受験生からすると非常に混乱が生じていると思います。

まずは自分がどんな大学で勉強をしたいのか,どんなことを将来の仕事にしたいのか。などをしっかりと考えたうえで,自分にあった大学選びをしましょう。

そこから自分が受験することができる大学を絞りこんで,大学受験に挑みましょう。

しっかりと受験制度を把握することが,大学受験をするうえでの前提条件になります。

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