大学入学共通テストの対応と影響について

大学入試センターは、2020年度から始まる大学入学共通テストで、英語科目について、外部の民間試験の導入を発表しました。

これにより、従来の「読む」「聞く」の2技能を評価する方式から、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価する方針へと変わります。

この変更により、国公立・私立大学にどのような影響があるのでしょうか。

東京大学は英語民間試験を使わない方針?

大学入試センターが発表した4技能を測るための英語民間試験について、

東京大学は合否判定に使わない方針を明らかにしました。

理由は、民間試験の目的や基準が異なるのに、入学試験に必要な公平性の担保などに疑問が残るためとのことです。

東京大学は、2018年4月27日大学入試センター試験に替わって始まる「大学入学共通テスト」にて、英語民間試験を入試の合否判定に使う方向で検討を始めたことを明らかにしました。

東大は、社会のグローバル化が進む中、高校から大学を通じて英語力を鍛えることが重要だとして、『入学者選抜に英語認定試験を取り入れ、4技能を評価することは意義がある』と説明しています。

東大の方針転換は、他大学にも非常に影響を与えることが予測されますので、今後も注視が必要です。

別記事の「英語民間試験の問題点」でも記載しましたが、それぞれの英語民間試験の目的と形式や、「CEFR」への置き換えの公平性の担保等の問題点からの判断のようです。

大学入学共通テストの英語民間試験について「英語民間試験の問題点」はこちら↓↓↓

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どちらにせよ、英語民間試験の活用は、大学入学共通テストの目玉でもありましたが、

東京大学が合否判定に使わないということであれば、今後その他の大学にも影響を与えることは十分にありえる話です。

私立大学の影響はあまりなし?

センター試験(今後は、大学共通入学テスト)を受けなければならない国公立大学とは異なり、私立大学では、各大学で実施する一般入試、推薦入試、AO入試等、選抜方式は様々です。

現在、センター試験を利用する入試を実施している大学は、520校を超え、私立大学全体の9割と言われています。

特に関東圏で人気があると言われる、早慶MARCH(早稲田・慶応・明治・青山学院・立教・中央・法政)に関して言えば、早稲田大学は13学部中の9学部でセンター利用入試を実施しており、

慶応大学のみ実施がないものの、MARCHと呼ばれる5大学の全学部がセンター利用入試を実施しています。

こういった意味では、センター試験から大学入学共通テストへの置き換えについては影響があると言えます。

しかし、私立大学の入学試験は、上述のとおり様々な選抜方式が実施されており、その中のセンター試験での合格者はあまり多くありません。

ほとんどが通常の一般入試での入学者になりますので、こちらの入試制度の動向を注意しておく必要があると言えましょう。

また、これだけ私立大学の入試方式が多様化しているのは、少子化に伴う志願者の絶対数の減少だと言われています。

各大学は多様な入試方式を生み出し、少しでも多くの受験者を確保しようと工夫をしています。

今後は4技能入試を謳った、英語民間外部試験を利用した入試が増えていくことも予想されています。
入試形態によって、英語が免除になるのか、加点になるのか、通常の一般入試と併願ができるのかできないのか等々の条件が異なりますので、受験生の皆さんはアンテナを広げて、情報をキャッチしていく必要があります。
各私立大学の導入例はこちらをご覧ください。
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出典:AERA dot.

https://dot.asahi.com/toyo/2017072400050.html?page=

過去問が参考にならなくなる!?

大学入学共通テストでは、「英語民間試験」の導入や、「国語・数学での記述式」が導入されることがとても多く注目されていますが、実はこれだけではありません。

そもそもの目的が、今までの「知識・技能」を見るテストから、「思考力・判断力・表現力」をより重視することでした。

そのため、回答方法は択一式でも、問題の内容が変わってくることが想定されます。

ただ国語・数学以外の科目を過去問を参考するだけでは、痛い目を見るかもしれません。

実際に、大学入学共通テストの試行調査では、今までは「当てはまるものを1つ答えよ」というものから「当てはまる選択肢を全て選べ」といった問題や、選択肢には「答えがない」といった問題も出題されています。

2024年度からは英語は民間試験に全面移行!?

英語の民間試験について話題に上がっていますが、2023年度入試までは大学入学共通テストでの英語科目と、民間試験は併用されます。

しかし、2024年度以降は、外部試験に全面移行予定となっています。

もし、全て外部試験に移行されると、試験日当日に英語を受ける必要はなくなりますが、それまでに民間試験を受け、結果を残す必要があります。

何度も受けるには検定料が非常にかかること、住んでいる地域によって、何度も受けることが可能な人とそうではない人等、課題は多くあります。

このあたりの課題を完全移行する前に検討していく必要がありそうです。

大学入学共通テスト導入に向けた試行調査について

このように大学入学共通テストには、メリットがある反面、デメリットや問題点等がまだまだ残っています。

これらの課題を解決するために、試行調査を2度実施されています。

ここでは、2018年11月に実施された2回目の試行調査結果について分析をします。

第2回目となるこの調査では、第1回目に実施された結果を分析しつつ、全国約8万以上の高校生が参加しました。

基本的には、第1回試行調査の方向性は継続し、受験生の得点状況や採点などについて、試行錯誤されています。

第1回試行調査から継続した特徴

第1回試行調査から継続した特徴は以下のとおりです。

・文章や資料から必要な情報を組み合わせて思考・判断させる問題
・授業中や日常生活などの設定、知識の理解や思考力を問う問題
・今まで見たことない資料について、今まで身に付けた知識の理解や思考力を問う問題
・マークシートへの解答に、「当てはまるものを全て解答するもの」・「解答がないもの」が新たに導入された。

第1回試行調査から変更した特徴

第1回目の試行調査では、数学の記述式問題は3問出題されましたが、いずれも正答率は10%を切っており、半数前後の答案は無解答という結果でした。

そのため、2回目の試行調査では、数式だけ、もしくは短い文章で答える問題に変更されました。

大学入学共通テストの担当者は、思考力を問う問題でも、そもそも解答してもらえなければ意味がない。ということで、若干の修正があったようです。

まとめ

このように大学入学共通テストの導入に伴い、英語民間試験について国立大学と私立大学での影響の度合いに違いがあることや、さらにますます英語民間試験を受験する必要性が高まってくることがわかりました。

また、2021年度入試からお披露目となる大学入学共通テストの問題についても、すでに試行調査としてプレテストが行われています。

何も対策をせずに受験をすると、痛い目をみるかもしれません。

特に現在は、大学では入学定員の厳格化の影響で合格者も絞っている現状があります。

しっかりと対策をして、大学受験を乗り切りましょう。

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