本ページでは、各大学で実施をしている4技能入試について、まとめていきます。
各大学の基本情報は各大学ページをご参照ください。
各大学の英語外部検定試験の利用方法と種類
上智大学
上智大学は、2015年度から、一般入学試験(学科別)に加え、TEAP利用型(TEAP利用型入試)の入学試験制度が導入されました。事前に公益財団法人日本英語検定協会が実施するTEAPを受験し、各学科の出願基準スコアを満たすことで出願ができます。
一般入学試験日程の初日に、国際教養学部を除く全学部統一で実施をします。
「TEAP利用型入試」とは
この入試制度は、英語の試験を行わない点に特徴があります。
事前に、アカデミック英語能力判定試験(TEAPあるいはTEAP CBT)を受験し、学科が設定している基準スコアを満たしていれば出願ができるというものです。
試験日には、国語や地理歴史・数学など学科の指定する選択科目を受験します。
試験内容は、文章理解力、論理的思考力など、より総合的な学力到達度を測るものとなっています。
また、指定された選択科目が共通している場合は、一度の試験で同時に複数学科へ出願が可能です。
また、従来の一般入学試験(学科別)との併願も可能です。

明治大学
明治大学は商学部・経営学部・国際日本学部で、「英語4技能試験活用試験」を実施しています。
経営学部の特徴
英語4技能試験のスコアが所定の基準を満たすことができれば、入学試験当日の「外国語」の試験を免除し、さらにスコアに応じた得点を、他の科目の合計点に加算されます。
2019年度入試から制度が変更になり、従来できなかった、一般試験と4技能試験の併願ができるようになりました。
商学部の特徴
2018年度入試から、「英語4技能試験利用方式」入試を開始しました。
定員は15名で、『英検、TEAP、TOEFL iBT、IELTS』のスコア基準を満たすことで出願が可能となります。
あくまで出願資格のみでの活用となりますので、試験当日でも、「英語」「国語」「地理歴史、公民、数学」の3科目の総合点で合否判定を行います。
また、従来実施をしている商学部の一般試験との併願はできません。
国際日本学部の特徴
『英検、TEAP、TOEFL iBT、IELTS、TOEIC (L&R) & TOEIC S&W、GTEC CBT』のいずれかの英語資格・検定試験について、所定の基準を満たすことで、外国語科目の得点を満点に換算されます。
英語4技能試験利用方式という入学枠はなく、一般入試志願者と合わせて合否判定が行われます。

立教大学
2016年度一般入試から、英語4技能を活用した一般入試「グローバル方式」を全学部で導入しました。
「グローバル方式」では、英語資格・検定試験のスコア等を出願資格として活用し、試験当日には英語以外の2科目を受験します。
出願資格基準は、「CEFR」の「B1レベル」を基準に、英語資格・検定試験ごとに設定されます。
この「CEFR」の「B1レベル」は、立教大学での学修を経て、在学中の短期・長期の海外留学や英語による専門科目の履修に対応できる英語コミュニケーション力に達する水準と想定されています。
立教大学の特徴は、全学部で4技能活用入試を導入している点です。
他の大学は特定の学部でのみ導入しているケースが多いのですが、立教大学のように全学部で導入していれば、受けたい学部を好きなように選ぶことができます。
また、センター試験での活用もできるため、その分チャンスも多くあると言えます。

法政大学
2016年度一般入試から、全15学部のうち6学部で、TOEFLなど指定された英語外部試験の基準を満たした受験生を対象にした英語外部試験利用入試を導入しました。
2018年度入試から、英語外部試験利用入試の実施学部が従来の6学部・10学科から、更に2学部が拡大されました。
基準を満たせば、英語科目が免除となり、受験科目が1科目となるというのが非常に特徴です。
もし、基準を満たすことができているのであれば、残り1科目のみ、しかも全国10会場(東京・札幌・仙台・新潟・金沢・長野・名古屋・大阪・広島・福岡)という地方都市でも受験ができるというは、関東圏以外の方にもチャンスがありとても魅力的です。
逆に1科目で受験ができるということから、人気が出やすい入試ですが、入学定員はそこまで多くありません。
T日程(統一入試)と併願が可能なので、チャンスが増えるという認識で受験し、あまりこの入試に固執し過ぎるのは危険かもしれません。

青山学院大学
出願資格となるもの、得点に反映されるもの、別途「外国語」科目の受験の有無等、学部学科によって選考方法が異なります。
また、併願については、同日程の方式間での併願はできないものの、同日程でなければ併願ができることになっています。
英語外部試験利用入試間での併願はできるようなので、この方式をどうしても利用して入学をしたい場合は、学部学科を隔て、全てを併願することができます。
ただし、方式間での併願はできません。
文学部・英米文学科であれば、A方式(約110名)・B方式(約40名)・C方式(約10名)という募集人員です(C方式がいわゆる英語外部試験利用入試です)。
これだけ見ると、C方式の合格は難しいように見えますが、2017年度入学試験結果を見ると、受験者が『36名』で合格者が『23名』となり、倍率は1.6倍になります。
A方式では、受験者が『1,166名』で合格者が『226名』となり、倍率は5.2倍で、B方式では『7.0倍』更に全学部日程では、『10.7倍』という数値となっています。
一見募集人員が少ないとその分狭き門になるように感じますが、学部・学科・方式を決めるうえでの、倍率についても注意が必要です。
現時点で、あまり浸透しきっていないからこそ、今こそが合格のチャンスと言えます。

明治学院
英語外部検定試験利用型とは、実用英語技能検定(英検)、TEAP、TEAP CBT、GTEC CBT、TOEFL-iBT の「英語」の能力を判定する外部検定試験の結果を利用した入試です。
明治学院大学は、「外国語(英語)」の試験が免除される出願資格方式と、本学の「外国語(英語)」の得点に換算される得点換算方式があります。
出願資格方式
学科が指定した出願資格基準を満たしていることにより、「外国語(英語)」試験を免除します。
試験日には、「外国語(英語)」を除いた学科指定の2教科(国語+地理歴史・公民・数学)を受験します。
3教科型との併願も可能です。全学部日程とA日程で実施します。
得点換算方式
学科が指定した英語外部検定試験の基準スコア(級)に応じ、「外国語(英語)」試験の得点に換算します。
本学の「外国語(英語)」を受験した場合はどちらか得点の高いほうを判定に使用します。
A日程の英文学科、フランス文学科で実施します。3教科型との併願はできません。
なお、英文学科は「外国語(英語)」の受験が必須です。

最後に
4技能入試については導入している大学が多いわけではありません。
そのため、従来どおり「読む」「聞く」を重視した勉強を進めていくことが、私立大学の一般入試の対策としては、一番良いかもしれません。
しかし、『大学共通入学テスト』導入による、英語民間外部試験の活用や、各大学独自の4技能入試の導入により、「話す」「書く」能力は非常に重要視されています。
高校の授業が民間試験対策のための授業になることも懸念されています。
今後は、志望する大学により『大学共通入学テスト』をどれくらい重要視するのか、4技能活用入試を利用するのか等々、自らの志望に合わせて勉強方法を変えていく必要があります。
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