さて、今年も入試シーズンが始まり、共通テスト後期の合格発表を待つ程度になっていると思います。
今年の受験生は、共通テストへの移行問題から始まり、新型コロナウイルスの流行により、本当に大変な状況で入試を迎えたと思います。
不安がいっぽいの中での入試だったと思いますが、本当にお疲れ様でした。
今回は、例年紹介している大学の志願者数に関する記事になります。
18歳人口の減少や、新型コロナウイルスの影響で今回の大学入試はどこの大学も大幅な減少が予想されていました。
2021年度私立大学志願者数ランキングについて
それでは、早速ですが2021年度私立大学志願者数ランキングを紹介します。
大学名 | 志願者数 | 前年志願者数 | 前年増減数 | 前年比 | 2021年度順位 | 2020年度順位 |
近畿大学 | 135,979 | 145,350 | -9,371 | 93.55% | 1 | 1 |
千葉工業大学 | 108,707 | 103,035 | 5,438 | 105.27% | 2 | 7 |
明治大学 | 99,470 | 104,576 | -3,565 | 96.54% | 3 | 3 |
日本大学 | 97,948 | 103,628 | -15,954 | 85.99% | 4 | 5 |
早稲田大学 | 91,659 | 113,902 | -12,917 | 87.65% | 5 | 2 |
法政大学 | 90,948 | 87,625 | -12,680 | 87.76% | 6 | 9 |
東洋大学 | 89,808 | 86,476 | -11,968 | 88.24% | 7 | 10 |
立命館大学 | 83,512 | 103,669 | -20,157 | 80.56% | 8 | 4 |
関西大学 | 79,526 | 101,776 | -8,099 | 90.76% | 9 | 8 |
中央大学 | 78,211 | 103,269 | -8,265 | 90.44% | 10 | 6 |
立教大学 | 65,475 | 61,308 | 4,167 | 106.80% | 11 | 11 |
龍谷大学 | 56,379 | 53,281 | 3,098 | 105.81% | 12 | 16 |
東京理科大学 | 49,301 | 56,355 | -7,054 | 87.48% | 13 | 13 |
専修大学 | 47,381 | 49,946 | -3,643 | 92.86% | 14 | 19 |
同志社大学 | 44,481 | 51,024 | -5,465 | 89.06% | 15 | 18 |
福岡大学 | 44,072 | 52,112 | -8,040 | 84.57% | 16 | 17 |
東海大学 | 43,258 | 57,822 | -13,027 | 76.86% | 17 | 12 |
京都産業大学 | 40,925 | 56,285 | -15,295 | 72.79% | 18 | 14 |
青山学院大学 | 40,123 | 56,220 | -17,699 | 69.39% | 19 | 15 |
芝浦工業大学 | 38,071 | 38,454 | -2,834 | 93.07% | 20 | 22 |
慶応義塾大学 | 36,681 | 40,905 | -1,773 | 95.39% | 21 | 20 |
名城大学 | 35,827 | 33,209 | -3,016 | 92.24% | 22 | 25 |
関西学院大学 | 33,617 | 38,843 | 408 | 101.23% | 23 | 21 |
武蔵野大学 | 33,281 | 37,562 | -4,281 | 88.60% | 24 | 24 |
中京大学 | 30,931 | 28,825 | -7,290 | 80.93% | 25 | 29 |
駒澤大学 | 29,902 | 38,221 | 1,077 | 103.74% | 26 | 23 |
東京電機大学 | 29,075 | 26,156 | -238 | 99.19% | 27 | 31 |
東京都市大学 | 27,096 | 28,575 | -3,427 | 88.77% | 28 | 30 |
上智大学 | 26,269 | 29,313 | 113 | 100.43% | 29 | 28 |
摂南大学 | 25,292 | 30,523 | -3,283 | 88.51% | 30 | 26 |
神奈川大学 | 24,251 | 25,758 | -1,507 | 94.15% | 31 | 33 |
東京農業大学 | 22,187 | 25,392 | -7,141 | 75.65% | 32 | 34 |
愛知学院大学 | 21,346 | 29,328 | -4,046 | 84.07% | 33 | 27 |
明星大学 | 21,018 | 23,623 | -2,605 | 88.97% | 34 | 35 |
國學院大学 | 19,345 | 25,948 | -6,603 | 74.55% | 35 | 32 |
※一般入試のみ、夜間・二部含む
※全大学を対象に35位まで記載
※参考サイト:大学通信ONLINE 2021年入学志願者速報
志願者数といえば近畿大学のブランドが定着
まだ確定ではありませんが、近畿大学を抜く大学はないでしょうから、これで8年連続の日本一になります。
もはや
志願者数が一番多い大学は?
と聞かれたら、大学の志願者数に興味がある人は、誰もが近畿大学と答える状況になっています。
近畿大学の魅力は、その改革力にあります。
近大マグロなどを筆頭に研究結果を商品化し、収益にあてるという、良いサイクルを作っています。
また各種イベントでは、著名人を積極的に招待するなど、話題性抜群の大学と言えます。
ただし、このよく言われる志願者と実志願者については、集計方法が異なる部分があります。
詳しい記事を紹介していますので、ご覧いただけると幸いです。
志願者数は軒並み減少?しかし予想ほどではない?
今回の入試では、少子化や新型コロナウイルスの影響により、各大学の志願者数は軒並み減少することが予想されていました。
2020年度の大学授業はオンライン授業が主流となり、一度大学に入ったことがない学生が頻発したり、学費返還運動が行われたりと、現在でも大学生は日常に戻ることができていない状況です。
特に大学入試の1つ目安として、10万人を超える大学ということがありましたが、今年度達成しそうな大学は近畿大学のみです。10万人を達成した大学は、近畿大学と千葉工業のみになりそうです。
現在3位となった明治大学も500名程度足りないようです。
また、1位の近畿大学でさえ、1万人以上の減少となり。前年増減比を見ると、多くが90%を超えています。
実志願者数を見ていくと結果は異なる?
過去の記事でも実志願者数について説明している記事があります。
こちらの記事を見てもわかるように、通常言われる志願者数は「延べ志願者数」を指しています。
この意味は、同じ人が何回受けても何回でも志願者数が増えるということです。
特にトップを独走している近畿大学の実志願者数は、数年前の時点では500倍にもなっていました。
一方その他の上位大学は2倍程度なのに、併願者の多さが際立ちます。
このカラクリは意外と知られていないことが多いです。
何故こんなことが起こるかというと、「志願者数No.1」「10万人が受ける大学」という響きがカッコ良いからです。
言い方を変えると、
広報戦略として非常に受けが良い、インパクトがあるからです。
そのため、併願率が非常に高い大学は、受験料を同じで別学部の試験を受けれたり、別試験を受けれたりといった優遇があります。
今回志願者数10万人を超えた2大学は、過去の併願率は500%オーバーだったので、同じような理由になるでしょう。
逆を言うと、実際に入学するのは1人なので、併願者が多いほど入りやすいとも言えるかもしれません。
大学入学共通テストの影響は
今回の入試から、センター試験が大学入学共通テストに変更されましたが、新型コロナウイルスの影響もあり変更点は多々ありましたが、従来想定されていた大幅な変更は見送りとなり、多くの受験生が例年通り受験をしたという印象です。
増加している大学や減少率が低かった大学の特徴は
上智大学や学習院大学院は新規に共通テスト利用方式を導入したことに志願者数が増加しました。
※学習院は今回ランク外です。
その他、明治大学はほぼ昨年並みとなっており、法政、中央などMARCHクラスの大学はこのような状況下の中、志願者数を維持しています。
また、関西の大学についても、軒並み減少はしているものの、概ね志願者数を維持している印象です。
入学試験の実施期間の変更とは
これ以外にも各大学が志願者を減らしている原因があります。
文科省が2017年に通知した「平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告」により、一般入試については、2月1日~3月25日までに行うことになりました。
「2月1日問題」と呼ばれています。
これまで、多くの私立大学は1月末から一般入試を開始していましたが、この変更により、実施期間が短くなってしまい、受験生が併願する期間が少なくなってしまいました。
大学にとっても受験生にとっても影響の大きい変更となりました。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は2021年度志願者数の速報版を紹介しました。
今後確定版が出揃い次第、また紹介しようと思います。
少子化の影響で志願者数が減ることが予想されている中での、新型コロナウイルスの影響はとても大きなものでした。
今後は大学の在り方についても議論する必要が出てくると思います。
肥大した大学数は、今後整理され、本当に魅力のある実力のある大学だけが生き残る時代になるかもしれません。